気がつけば1ヶ月くらい投稿してませんでした…。仕事が忙しかったり、天気が悪かったりと、天体の世界から
ちょっと離れたりしてました…。
ということで気を取り直して、EL板フラットで実際に撮影して検証をしてみました。
まずEL板は以前加工してダンボールと黒ゴムでカバーを作っています。
イメージ 1

EL板には車のスモーク(3%透過)を貼り、更に上にトレーシングペーパーを挟んでいます。
これでも電源を入れると明るいので調光器を導入してしまいました。ちょっと値が張りましたけど(^^;)。
イメージ 7


これで調光は楽になりました。でもスモークをもう一枚入れたら、十分暗くなるので、本当はいらなかったかも
しれません。

今回はRAP2でベイヤーマージによるフラット作成です。
まず調光器で一番暗いレベルまで落として、フラットアルバムを作りました。1秒加算で露出し、それをライブラリーにしたものです。
イメージ 2

次に撮影原画からRGBの輝度を読み取り、それと合うフラットフレームをライブラリーから探します。
今回はCANONに付属している「Digital Photo Professional」ソフトで画像を立ち上げ、原画のRGBを
読み取りました。
読み取り位置はこんな感じです。
イメージ 3
左上隅の位置を基準にしてみました。RGB値は左下に表示されます。

同じようにフラット画像の同じ位置のRGB値がR,G,Bそれぞれ合っているものをフラットライブラリーから
探します。
イメージ 4

EL板のカラーバランスが青に偏っているために、R,G,B値の露出は随分と異なりました。
それぞれのフラットを下記の要領で今回は64枚ずつ撮影しました。
イメージ 5

ここまでやるのに結構めんどくさかったです(^_^;)。
あとはR,G,B毎にRAP2でダーク合成してRDKファイルを作成→ベイヤーマージでRDKファイルを合成
これでEL板フラットの完成です。
そしてDNGファイル化したライトフレーム画像にフラット画像を合成して出来上がり。

今回はコンポジットを今流行りのDSSでやりました。私のような非力なパソコンでもサクサク動くので
いいですね!

今回EL板フラットをしたものをコンポジット(10枚)後、CS5で彩度を100%にしてみました。
イメージ 6

まずまずかなと勝手に思いましたが、バックがBが強く、Gが少ない。また思いのほかクラゲ星雲のRが出て
いません。ちなみにフラットフレームのダーク処理をして同様の画像を作成しましたが、なぜか色ムラが
目立ったので今回は使いませんでした。

下が以前撮影したスカイフラット(トレーシングペーパーで曇天下で撮影)したものを使った画像の同条件です。
イメージ 8

こちらの方がクラゲ星雲のRがよく出ています。
紙面の都合で画像処理後の比較画像は出ませんが、どちらもフラット補正はよくできているのですが、
スカイフラットの方が赤い星雲がよく浮き出ています。
この違いがどこに起因するのかまだわかりませんが、ELフラットのRGB測定をもう少し中央に近い位置で
やったほうがよかったのかもしれません。
ここまで結構苦労してやったのですが、お気軽スカイフラットの方が星雲がよく出てちょっとショックでした。
北陸もそろそろ春ですので、今シーズンはELフラットの調整も引き続きしながら、スカイフラットと両面で
画像処理をしていこうと思います。
わからないことだらけですので、アドバイスをいただければ幸いです_(._.)_。

ではでは。